体験記録

好きな事もイヤな事も書いてく。見たまま感じるままに。

(ドラクエ風)休日の土曜日に朝から畑の草刈り編

土曜日の午前中は庭の畑の草刈りをしようと決めていた。

学校の廃品回収もある。

朝起きて、新聞の朝刊は読まずに広告だけをチェックしながら食パンをチンして食べ、洗濯物を干してから物置きの新聞をひもでしばり、それをマイカーの荷台に積み込んだ後、車に乗り込みエンジンをかけて出発した嫁を見送ってから俺は準備をスタートさせた。


目的の地はそう遠くはないのだがこの時期になると空から攻撃して吸血してくるフライ系の生物や全身から毛を生やし毒攻撃を得意とするイモムシ系の危険生物などに遭遇する恐れがあるので十分な装備を整える必要がある。

パジャマを脱ぎお出かけ用の服に着替え終えた俺は宿屋を離れ、どうぐを預けている小屋へと向かった。


小屋に着いた俺は装備を整え旅に出る準備を始めた。


まず小屋の奥にある棚の一番下からブーツを選び装備する。この青色をしたブーツの名はラバーブーツといい特に耐水性に優れている。目的の荒れ地は昨日の雨で足場も悪くなっていると予測されるため的確な選択だろう。

次にグローブを装着する。これは編み目状に縫製され、綿とポリという素材で作られたものよりも1ランク上の防具で、生地に厚みがある。手のひら側には天然ゴムを加工した生地が使用されており殺傷性の攻撃や水系に耐性がある。


次に装備したのは頭部を保護するカブトだ。数ある装備品の中から俺が選んだものは頭頂部を完全に覆い、さらにその全周にせり出すツバと呼ばれるものが上空からの攻撃から身を守ってくれるハットタイプだ。

むぎとワラで作られたこのカブトを装備すれば首の後ろもガードすることが出来るだろう。

こいつの特性としては光と熱に耐性がある。


そして最後に選んだのが武器。

俺が選んだそれは半月状の形をした鉄製の刃具を木の棒の先端部に固定したもので俺はそれをカマと呼んでいる。

このカマが優れている点は軽量であり片手であやつることが出来ることにある。

これが2本揃えば両手にカマを持つことも可能だ。他の武器には大型で両手使い用のものもありその重量から繰り出される破壊的な一撃は当たれば確実に大ダメージを与えることが出来る。敵が土属性の場合には瀕死は免れ得ぬであろう。

これらの武器や防具は街のどうぐ屋に行けば手に入れることが出来る。今回の装備品も大分使い込んで傷み出しているので今度新しく買い換えようと思う。若干、値は張るがあつかい易い軽量の物を選ぶつもりだ。



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旅の準備は整った。冒険に出発だ。小屋を離れた俺は緑が生い茂る草原を行き昨日の雨の増水により広がり出来た湖を超え、ほどなく目的の荒れた地へとたどり着いた。


その地を見下ろせる小高い丘の上から見えたものはそこに棲息しているあまたのモンスターたちであった。それぞれの個体から伸びる触手を風に揺らせユラユラと、まるで俺をあざ笑いながら獲物を待ち伏せる食虫植物そのもののようであった。



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俺は丘を駆け下り、

その荒れた地へとしゃしゃり出た。

するとたちまち周りを囲まれる。だが冷静な俺は落ち着いている。近くに来るとよくわかったがすごい敵の数た。大きいヤツから小さいヤツまでウジャウジャいやがるぜ!

だが、周りにいる奴らはどれも低レベルで過去には何度も倒したことのある下等生物ばかりだった。早速、俺は攻撃を開始した。倒すのはたやすい奴らだが数の多さゆえに俺のHPが減らされていく。すると突然、土の中から新手のモンスターが出現した。


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イモムシ系のモンスターだ!。

身を守っているそのスキをねらい俺は土砂の呪文を唱えた。巻き上がる土が容赦なくイモムシへと降りそそがれる。イモムシは土の中に埋もれた。イモムシをたおした。


新手を排除した俺は雑魚モンスターの退治を続けた。この雑魚どもには大きく分けて2種類のタイプがある。経験を積んだ俺はどちらの弱点も知り尽くしている。

1種は、最初に芽生えた本体の周りを覆うように横に葉を広げていく習性がある。いわゆる増殖していくヤツだ。こいつらは放置すればどんどん仲間を増やして広がっていく。例えば三つ葉モンスターがそれだ。だがその根は細く浅いため容易に撃退する事が出来る。厄介なのはもう1種の方だ。

そいつは横へ広がることはないが上方向。縦に伸びるタイプだ。特徴として葉の形が細長いヤツが多く、根や茎が太い。さらにその根は地中深くへと侵食する為、その根を断つのが難しい。今、俺はそいつと対峙している。まあまあ大型化していたそいつを力ずくで引っこぬく。根が途中で切れた為さらに土を掘り起こし、本体にとどめをさそうとしたそのとき、土の中で何かが動いた!

俺はカマの先を使い何かが隠れた石の下をしらべた。


次の瞬間!


そいつは俺がみがまえるよりさきにおそいかかってきた!


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おおムカデがあらわれた。



こいつは危険だ!。猛毒を持っている!噛まれればいのちに関わるダメージを受けてしまいかねない。しかもすばやさも高く油断すれば命を落としかねない。

おおムカデのこうげき!「突進」を使ってきた。もの凄いスピードでこっちに来やがる!間一髪、俺はその初撃をかわすことが出来た。次は俺のターン!。いつもよりもカマを大きく振り上げてから一気に振り下ろす。かいしんの一撃だった。おおムカデを倒した。ついでに俺のレベルが上がった。さすがの俺もおおムカデにはチョット焦ったぜ。ドキドキしていた気を落ち着けてから作業を再開する。

すると間を空けず、

新たなモンスターが出現した


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白いイモムシがあらわれた。


俺のこうげき。バシルーラの呪文を唱えた。白イモムシはどっかに飛んでった。


白イモを倒した俺は討伐を続ける。

「一体、ここのボスは何処に潜んでいるのか?」

そのボスモンスターを倒さない限りこの地に秩序は戻らない。


雑魚とはいえ、きりが無いくらいの数のモンスターをやっつけた俺にもそろそろ疲労が溜まってきたようだ。振り下ろすカマが土に差し込む範囲が浅くなってきているのだ。それでも俺は地道に目の前のヤツから退治し、進んでいった。


すると、


ついに姿をあらわした!


そいつは胴体を隠し、首から上だけを地中から伸ばして俺を威嚇している。

いくつもある首とその頭部にある大きな口は攻撃と防御が同時に出来る態勢になっていた。




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荒れ地のボスがあらわれた。



首の数は全部で8体あった。

不用意に飛び込めばその鋭い牙の餌食となってしまうだろう。

ようやく辿り着いたボスモンスターだが、疲労が溜まったままのボス戦は避けた方がいい。

討伐を始めてから大分時間も経っているしお腹も空いてきた。HPも大分少なくなってきているので俺は一旦、宿に戻り再起を図ることにした。


宿に戻った俺はごはんを食べてHPを回復。喉も渇いていたのできよめの水を飲んでMPも回復。

午後からは、嫁にも一緒に行こうと誘ってみる。嫁が来れば戦闘はだいぶ楽になるはずだ。嫁は居間にあるソファーの上でダッラ〜ンとしながらテレビを見ているので暇なはずだ。しかし嫁の返事はNOだった。理由は汗をかきたくないそうだ。軟弱な理由だが妙に説得力があった。仕方ないので俺は再び一人で旅立つことにした。


村を出てから、しばらくは人によって整備された舗装路を進み、途中からその舗装路から出て南の方角へと進む。荒れ地が近づくと、この辺りを縄張るモンスターどもが現れ出したが襲ってこない。皆、俺の姿を見つけると逃げるように離れていった。


荒れ地に着いた俺は残存モンスターを退治しながらボスの所を目指す。

午前中にかなりの数をやっつけてきたので見渡せる範囲には雑魚モンスターがまばらに残っている程度だった。

俺は残っている雑魚は一旦無視して先にボスモンスターを倒すことにする。

荒れ地を奥深く進んでいくと現れた!


荒れ地のボス!


荒れ地のボスのこうげき

上半身を揺らせ、触手を使ってこうげきしてくる。

細長く鋭い葉先が俺の右腕に当たった!

イテッ! 

痛みを感じた右腕を見ると線状にキズがはいっていた。

くっそ〜!

こんなことでケガをするとは油断してしまった!


俺のこうげき

右手に構えたカマで首の部分を切りつけた。だがあまりダメージは与えられていない。先程の戦闘でキズついた右腕では十分な威力が発揮されなかった。

直接攻撃だけで倒すのは骨が折れそうだ。


荒れ地のボスのこうげき

「不気味にほほえんでいる」


俺のこうげき

俺はカマを立てるように肩上に構えると斜め上方に向けておもいっきりカマを投げた!



このカマには隠されたもう一つの特性がある。それはこのカマを「どうぐ」として使用した場合の攻撃手段だった。

投げられたカマはくるくると回転しながら縦回転から横回転へと傾いていく。それが水平状態まで傾くと、一気に急上昇し大きく弧を描きながら進路を変えて戻ってくる。

その先には首を伸ばした荒れ地のボスがいた。ヤツは俺が攻撃をミスをしたと思い込み戻ってくるカマには気付いていなかった。


「ザクッザクッザクッ!」

荒れ地に快音が響いた。


不意を突かれた荒れ地のボスは一瞬で切り裂かれることになった。

大ダメージだった!

8体あった首は今の攻撃によって完全に失われた。



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攻撃手段を失った敵など恐るるに足りぬ。もはや時間の問題だった。俺はカマを拾うと残った部分を全部引っこ抜いてやった。



荒れ地のボス 。

ヤマタノオロチを倒した。


俺のレベルが上がった。

荒れ地の統率者が倒れると周囲にいたモンスターの顔が一気に青ざめていく。

勝てない相手と気づいた雑魚モンスター達に戦う気力は残っていなかった。

ボスを失い、戦意も喪失した雑魚モンスターどもにここで生きる術はもうない。

このまま放っておいても、自滅するか別の住処を求めてお引っ越しするかのどちらかだろう。



長い戦いだった。

炎天下に雑魚退治に熱中した俺もすこしクラクラしていた。危うくこっちがバテるところだったかもしれない。

今度冒険に行くときはやはりパーティを組んで出掛けようと思う。一人はキツイ!


荒れ地だったこの場所は平和と秩序を取り戻しつつあった。

俺はこの地を開拓し潤沢な実をつける森に育てようと思っている。


戦いはまだ始まったばかりだった。


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だいぶキレイになりました。