コーギーの生活(お昼寝編)
犬を飼うイコール犬小屋はセットだと思っていたのに、うちのコーギーはなぜか犬小屋には入らない。昼間の日差しを避けるために、このコーギーはいつも犬小屋の屋根の出っ張りが作る小さな影に隠れているのだ。コーギーは胴が長いので大体、いつもおケツがはみ出している。
お出掛けしていた嫁が帰ってくると、コーギーは、今日もいつもの場所で昼寝をしていた。
玄関に近づく人の気配に気付いているはずなのだが動かない。この時間帯に来るのは嫁だと知っているのだ。
なぜ無反応かというと、このコーギーは嫁には興味がないのだ。
動かないコーギーの顔を嫁が覗き込むように見ると、こっちを振り向いたがそれも一瞬だけだった。
まさにチラ見だった。
気持ちの良い昼寝から起こされたコーギーは体をクネクネさせながらひっくり返りそのまま反対向きに寝返った。
どうやら昼寝を続けるつもりのようだった。
嫁としても、こうも分かり易く無視されるとチョット小バカにされたようでおもしろくない。威厳を取り戻すため嫁は一旦、家の中に入りオヤツを持ってきた。嫁が戻ってからもまだボーッとしているコーギーの目上にオヤツをチラつかせるが気づかない。「オヤツだよー」って言っても気づかないので目の前にオヤツを放り投げた。突然、降ってきたそれにようやく気付いたが見たことのないオヤツなので、とりあえず食べてみたら以外とおいしいと思った。
ムシャムシャとおやつを食べ終え、他にも落ちていないか?周りをキョロキョロと見まわすが落ちている訳がない。おやつには弱いコーギーはようやく嫁の方に顔を向けた。正座のポーズになり、いい子ぶるコーギーは「もっとちょうだい」と目でうったえる。これもいつものポーズだ。このポーズをすれば良いことがあると知っているのだ。嫁もその姿が愛らしく見えるので、つい追加のおやつをあげてしまうのだった。